物語の思考法

~2次元と3次元をつなぎたい~

僕らはみんな河合荘 (2013~2017) 感想 「一人で理想を貫くことはできない」

僕らはみんな河合荘(1) (ヤングキングコミックス)

 

評価:★★★★☆

 

今回の結論

困った時には支え合う。そんな当たり前がいい。

あと先輩がかわいい。

 

 

 

概要のようなもの

漫画:1~9巻(2017年6月現在・刊行中)

アニメ:12話+OVA1話

男子高校生・宇佐和成は親の転勤により、食事付きの下宿河合荘」で一人暮らしをすることとなった。そこには宇佐にとって憧れの先輩である女子高生・河合律も住んでおり、宇佐は「彼女と共に、穏やかで充実した高校生活を送りたい」と願う。だが彼女は無愛想で、いつも本に夢中で心を開こうとしない。なんとか彼女に近づきたい宇佐であったが、河合荘の住人は律以外も強烈な人ばかり。宇佐はルームメイトで人畜無害なマゾヒスト・城崎、美人だが男運のない面倒くさいOL・錦野麻弓、一見華やかだが実は腹黒という女子大生・渡辺彩花といった住人に振り回される。その後も日常的に起こるハプニングや、事件も宇佐和成自身の「人との距離をつかむのがうまい」性格(あだ名が変ショリ君(変人処理)のおかげで、周辺の人々同士のコミュニケーションが広がっていき、その中心的な役割を果たすようになっていく。それに伴い徐々に律と心の距離を詰めるようになり、これに応えるように彼女の中でも宇佐の存在がどんどん大きくなっていく。

Amazonプライムで無料だったのでアニメを見て、そこから漫画に入った。

 

 

感想


いつも通りポイントに分けてずらずら書きます。今回は3つくらい。

 

先輩がかわいい


この漫画にはあからさまにタイミングがおかしいヒロインの着替えシーンや主人公がハーレムなどの状況は存在しない。うさくんがさりげなく、時には頑張って先輩にアタックし続ける過程を通して、先輩とうさくんの心境の変化をゆっくりと描いた漫画だった。

何より先輩のさりげない仕草がとてもかわいいのだ…。

うさくんやその他の人たちの言動に惑わされながらも巻を進める毎にちょっとずつうさくんが気になり始める先輩がとてもかわいい。

ぼくの先輩シリーズに刻まれたと思う。

 

なんでも言い合える仲間って良いよね


周りの住人の真弓さんや彩花さん、シロさんとかがとってもいい人なんですよね。普段は口論してバカなことを言い合ってはいるんだけど、うさくんが困っている時には積極的に協力して助ける。迷っている時には、直接答えは教えないけどアドバイスはしてあげる。別にうさくんだけでなく、他の住民が困っている時はみんなで支えてあげる感じが本当に最高。ほほえましいし、すごいいいなって思う。ぼくもこういうふうでありたいなと感じさせてくれる。

頑張っている若者を優しく支える年長者って構図が好きなんですよね。まさにこれにはまっていてすごい楽しかった。


自分一人だけで全てなんとかするってことは現実でもあり得ない。だからこそ他の人の意見だったり、相談をして、それを自分に反映させるってことが大事なんだとおもいます。そしてまた行動をして、反省をする。その繰り返しが人を成長させるのだと僕は思っている。何もせず、失敗を恐れて何も行動しないことこそ最悪(笑)

 

河合荘にはそれが気軽にできる状況がすでにあった。周りはうさくんの状況を知ってるし、うさくん自身も先輩が好きだということを隠そうとはしていない(先輩には隠しているが、それを言ったらおしまいなので…)。むしろみんなに積極的に伝えているくらい。そんな状況があってみんなに支えられていたからこそ、うさくんは先輩にアタックし続けられて、告白もできた。うさくんだけだったら3巻ぐらいでバットエンドになってるはずだ(笑)

 

辛い時には支え合う。わからないことは相談する。そんな当たり前のことがとても大切なんだとしみじみ感じた。


ハーレムは飽きた


ここからは半分文句。この作品ではなくハーレム系の作品に対しての文句という名の僕なりの意見です。

 

周りにいる女の子が全て主人公に恋をしている。そんな漫画やゲームは山ほどあるし、男としてはそういう状況に憧れる気持ちはわからないでもない。だから別に存在を否定しない。

でもさすがにみんな飽きて来ないのか?

とは思うんだよね。


本格的にアニメやゲームを見はじめて5年くらいだけど、ぼくはもうお腹いっぱいです。無駄にハーレムをかましてくると最近すごく冷めてきます。

けど最近ハーレムものっていうのは一種の作品の型みたいなものなのかなーって思った。魔法少女とかロボットものとかと同じような分類ってことですね。
だからこそ、ただ主人公が女の子にもてているという状況をただ描くだけの作品はつまらない。ただ女の子にもてている。そのイチャイチャしている風景を見せているだけの作品に対してつまらないと感じてしまうのかな。だってそれはただの型で、作者なりの工夫を取り入れていないということだから。


結論として世間の需要があるわけだからハーレム漫画は存在しているし、これからもするのだろう。自分で書く時があればその時工夫しよう。いまのところ書く予定はないけど。

 

そんな冷めた自分の中に今回の作品は響いてきたのかもしれない。
イチャイチャするべき時にしているというか、着替えを除くシーンだったり、お風呂でばったりとかそういうフィクション的なウザさがない。しいて挙げるなら、先輩と一緒の家に住んでいるということか(笑)

 

おかしなイベント1つでころっと好きになってしまうのではなく、うさくんの小さな積み重ねがどんどん大きくなって先輩を書いて行っている様子がよかったのかな。うさくんも自分の行動を通して、先輩が好きだということを何度も確認しているし。
先輩の行動もだんだん積極的になっていっているところにも成長が感じられてよかった。

 

 


最後に


9巻でひと段落しているので、今の段階で一気に読めたことがすごく良いタイミングだった。


河合荘は1年に1冊くらいのペースなので、続きは気長に待っていよう。

 

それではー