物語の思考法

~2次元と3次元をつなぎたい~

アイドルマスター (アニメ 2011) 感想 「みんながいるから頑張れる・協力っていいですね」

アイドルマスター 1 【完全生産限定版】 [Blu-ray]

評価:★★★★☆(星4つ)
 
アイドルアニメの先駆けであり、シンデレラガールズ・ミリオンライブ・サイドMなどなど派生作品の大元であるアニメ。もはやアニメの教養にあたる存在なので一度見ておけとは僕の友達のセリフ。
 
 
 
 
僕はあまりこういう女の子を愛でる系のアニメはあまり見ない。理由は全体的なストーリーがなく、基本的に1話完結式。そして物語よりもキャラクターを掘り下げる方向のお話だからだ。実際に今回のアイドルマスターでもその法則にもれず、1話ごとに1人1人に焦点を当ててキャラクター同士の交流や成長をたどるお話となっていた。
 
 

 

 
 
じゃあつまらないかと言ったらそんなことはなく、多くの人にとっては可愛い女の子がウキウキしている話の方が楽しいと思うので、あくまで僕の好みに合わないというだけ。僕の趣向に合わせたら、プロデューサーが真剣に仕事に向き合って、葛藤しまくり、やがてアイドルたちと亀裂が生じて、とうとう仲間同士で仲違いしたりするような超絶展開からの逆転劇みたいなのがいいけどね。でもアイドルマスターでそれをやってしまうのはどう考えても間違い。シンデレラガールズが批判を受けた理由が、協力するべき仲間が分裂してしまったせいじゃないのかな。自分が好きなアイドルが喧嘩している姿は見たくないし。
 
 
 
 
加えて、高校が舞台ではないというのが最後まで視聴できた理由だった。高校が舞台だと学園祭とか授業とか期末試験とかある意味テンプレの展開が出てくる。アイドルマスターは仕事が中心なので、舞台が別。だからある意味テンプレから外れた展開が見れたため最後までみていられた。
 
 
 
 
というわけで、アイドルマスターが好きな人にとっては最高のアニメに仕上がっていた。アイドルたちみんなで協力して困難を乗り越える。キャラクター1人1人にしっかり焦点が当てられて、毎回歌がたくさん登場する。僕は千早さんのエピソードはちょっと感動しました。小さい頃の自分が応援している演出は最高でした。
 
 
 
 
ちなみに僕のアイマス経験はシンデレラガールズは視聴済み、ソシャゲでデレステ・ミリシタのプレイ経験あり、という感じ。
 
 
 
以下ネタバレありの感想。
 
 
 
 
 
 

みんながいるから頑張れる

アイドルマスターを最後まで見て思ったことがこれだった。辛い時は互いに支え合って困難を乗り越えていくっていのがあたり前だけど、それが美しく見えるんだと感じた。誰かがつまづいたら、他の誰かが助ける。それが人間としての基本なのかなぁとしみじみ思いながら見ていた。
 
 
 
 
 
みんなで頑張るを体現した存在として春香が設定されていた。だからこそ、最後にみんなの存在が希薄になって春香がダウンするというのは物語的に興味深かった。春香のアイドルをやっている理由がみんなという存在に依存しすぎなのは少しどうかと思った。だけど、みんながいるから私も頑張れるっていうのはすごくわかるし、そこはまさに主人公を体現していた。
 
 
 
 
 
みんなのために頑張れる存在っていうのが理想の主人公なのかな。結城友奈は勇者であるとか見た後にこういう当たり前を見せられると、いろいろ考えてしまう。
 
 

結城友奈は勇者である 1 [Blu-ray]

 
 
 
 
 
 

25話全体での感動は薄い

1~数話で完結するお話が中心なので、25話全体を通して伝えたい内容は薄かった。キャラクター1人1人の個性はしっかり印象づけられているけど、物語を通して達成したことに関してはあまり感動がなかった。物語全体のストーリーに関しては「廃校を救う」「ラブライブで優勝する」と言った明確なゴールが設定されていたラブライブの方が感動が大きかった。
 
 
 
 
 
 
 
 

 世界観的にはアイドルマスターの方が嘘が少ない

 
……と言った感じで、ストーリー全体に関してはラブライブの方が好きです。全体を通した流れがわかりやすいので感動しやすかった。だけど、ラブライブはどうしても高校生の部活だったり、男が(ちょっとはいるけど)一切出てこないのは違和感がある。その分アイドルマスターはあくまで仕事であるし、男のファンが多いというのもしっかり描写されていたため、感情移入しやすかった。まあ我那覇さんのペットとか8話のあずささんの話とか、ギャグに振り切れているのはあったけどね。
 
 
 
 
 
 

 タイトルがかっこよすぎる

失礼がもしれないけど、内容に似合わないくらいタイトルがかっこいい。タイトルだけで感動できるものなのだなと感心してしまった。9話のタイトルとか好きです。「2人だからできること」かっこいいですね。タイトルはイケてるのに話はすごく普通だったのが少し拍子抜けした。
 
 
 
 
 

最後に

いろいろ書いたけど、とても面白かったです。歌が毎回たくさん登場したからあまり覚えきれてないことが少し悔しいです。印象に残ったのはCHANGEとREADYくらいです。
 
 
 
教養と言えば、ジョジョシリーズやハンターハンターあたりも気になっている。友達にジョジョネタがわからないのに振られた時は反応に困るのはもう終わりにしたい。
 
 
 
アニメ・漫画好きとしては特異な作品を探訪するものいいけど、一般的なもの制覇したいと思うこの頃でした。
 
 
 
それではー