物語の思考法

~2次元と3次元をつなぎたい~

進撃の巨人 Season2 (2017) 感想 「4年ぶりのアニメ・前作の良さを引き継いでいる」

TVアニメ「進撃の巨人」Season 2 Vol.1 [DVD]

評価:★★★★☆(星4.5つ)
 
 
4年待ってやっときたか! って感じでした。
 
 
 
PV見ただけで作画の凄さはわかる。2期を見る前に1期を見直してから見たけど、クオリティはほとんど落ちてなかった。けど円盤の売り上げが低いのは2期まで時間が空きすぎたってことですよね… まあ6話セットなのもあるとは思うけど。
 

 

 
 



 
 
今回はもちろん立体起動装置や巨人の格闘戦とか色々あったけど、物語的には謎だけ振りまいて、何も解決していないのもまずかったのかな。ライナーとの戦いは野次馬調査兵団も含めてプロレスみたいで十分に楽しめたんだけど。
 
 
 
 
謎に関しては3期に期待なのかも。そして彼らは海を見るーーってことなので第一部(僕が勝手にそう呼んでいる)の最後までやるみたいです。甲鉄城カバネリの続編も2018年なので、WIT STUDIO大丈夫かな? と心配になる。頑張って欲しいです。
 
 

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ライナーの裏切り・6話がすごい

今回の話のキモ。ライナーとベルトルトの裏切りの話。ライナー達がどこからきたのか、という情報は既刊の漫画を読めば書いてある。だけど、漫画読まない人もいると思うので、あくまでアニメで放送された範囲までで語っておく。
 
 
 
 
ライナー達は座標と呼ばれるものを探すために壁の中に潜り込んでいた。ライナー達を指揮する組織は壁の向こう側からきていた。獣の巨人も仲間みたい。ユミルは仲間ではないけど、ライナー達の事情は知っている。ライナー達は好き好んで壁の中にきたわけではない。
 
 
 
 
そんな感じ。だけど、ライナー達の事情はどうあれ、壁の中の人たちを殺した事実は変わらない。エレン達(特にミカサ)にとってはライナー達の事情はどうだっていい。今まさに自分たちを殺そうとしている。だから戦う。
 
 
 
 
ライナーは壁の中と外の状況を知ってしまったため、2重人格のような状況になってしまっている。2つの側面を知った上で、壁の中の兵士ではなく、壁の外の戦士として戦うことを決意する。そのためエレンを奪って逃走することにした。
 
 
 
 

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東京喰種でもカネキくんがグールと人間の2つの視点を得て、その立場に苦しむ。ネタバレするのもいやなのでこのくらいにするけど、結局は悪と言われている人たちにも何かしらの事情はある。エレンたちから見たら、ライナーは悪人なのかもしれないけど、ライナー達にとってはエレン達こそ悪人だった。けど壁の中でいろんな人と触れ合ううちに価値観が壊れていったってことになる。結局は元の立場に立つことを決めてエレンに対抗することになった。
 
 
 
 
 
いろんなとこで書いてるけど、どちらが間違えているわけでもない。両方が両方とも正しい。こういう時にいつもマブラヴの殿下の言葉を思い出す。
 
 
 
 
そなたはその優れた資質故に、いつか人の上に立つこともあるでしょう。
 
 
 
人の上に立つということは、多くの責任を背負い、多くの決断を下さねばならぬということです。
 
 
 
国家や組織はその拠って立つ処が違えば、各々に理想や信念が異なるもの
それは、人も同じです。
 
 
 
何か成そうとすれば、必ずそれを善しとする者と、悪しとする者がいるでしょう。
されど、それぞれの立場に立って、ものを見ることが出来れば、各々が拠り所とする正しさも見えてきましょう。
 
 
 
そして、悲しいことですが、それら全ての者達の望みを満たす道が、常にそなたの前に有るとは限りません。
 
 
 
その時そなたは、何に拠って決断し、どのような道を彼の者達に指し示すのか。
その時、もしそなたに迷いがあったなら、原点を顧みる事、立ち止まる勇気を持つのです。
 
 
 
そして、自ら手を汚す事を厭うてはならないのです。
 
 
 
道を指し示そうとする者は、背負うべき責務の重さから目を背けてはならないのです。

 

 
 
ある国会議員も国会答弁で使い、ある社員が新人研修で使ったら上司に褒められたという曰く付きのセリフ。僕も小論文で書いたら満点もらいました(笑)
 
 
 
 
ライナーは迷いながらも自分の原点に立ち返って、自分の手を汚すことになってもエレン達に立ち向かうことにした。2期の最終話後の円盤売り上げ販促番組で、諌山先生が6話が一番気合い入れたっていってたけど、アクション的には5話とか7話とかでもいいはず。なのに6話を押したっていうのはやっぱり物語が一番動くシーンでもあるし、キャラクターの決意が現れているところだったからじゃないかな。ただの僕の予想ですけど。
 
 
 
 
よく見て見ると、兵士と戦士で揺れているライナーがよく演出に現れている。確かに気合い入ってました。加えて、ベルトルトの「こいつ何いってるんだ……」みたいな目がすごい(笑)
 
 
 
 
 
 
 
やっぱり進撃の巨人はいいですね。アクションだけでなく、キャラクターごとの心情の変化というものもしっかり大事に扱っている。細かいところにも色々しびれました。
 
 
 
 
 

マブラヴとの関連性

ウドガルト城で「生きている限り最善を尽くせ」って先輩の調査兵団が言った時は、やっぱりこの人はマブラヴの影響を受けているんだなーとすごく感じた。
 
 
 
 



 
 
 
巨人が人間に食われるシーンだってBETAの捕食シーンだし。
ついでにミカサのモデルってこの人らしい。諌山先生がマブラヴ原作者の吉宗先生にぶっちゃけたみたいです。
 
 
 
随所にマブラヴの要素が感じられて僕は満足です。
 
 
 
 
 
 
 

最後に

進撃の巨人なのに、マブラヴの話になってしまった。それくらい進撃の巨人からはマブラヴの精神が感じられるんですよね。最初に進撃の巨人を漫画で買っていて、マブラヴもやって、それがつながっているってわかった瞬間は運命を感じた。
 
 
EDのシーンも22巻まで読んでいると、そういうことか…… って感じられた。ほんと色々細かいです。
 
 
 
漫画の展開もアニメの展開も非常に楽しみです。
 
 
 
それではー