物語の思考法

~2次元と3次元をつなぎたい~

響け!ユーフォニアム 1期 (2015) 感想「私の好きなものは・やりたいこととなりたいもの」

響け!ユーフォニアム 1 [DVD]

評価:★★★★☆(星4.5つ)
 
 
 
NHKで再放送が行われるそうですが、待てないので視聴開始。
 
 
吹奏楽は知識ないけどとても楽しめた。まさに高校生の青春を追いかけていて、自分もこのくらい本気に何かに取り組んでおけばよかったなーと心の首をしめていた。けど、ささいな日常の中で、自分よりすごい人を見てそうなりたいと思い、自分の好きなものを見つめ直して自分がやりたいことを再認識する。
 
 
 
そこで自分が頑張りたいと思えることにまっすぐ向かえるようになる。その精神的な変化はとても心に残った。ストーリーとしては単純で、特にこのお話特有のものではないけれども、しっかりとした音楽の描写や京アニならではの可愛さや絵の綺麗さもあいまって、とても素晴らしい作品になっていました。
 
 

 

 
普段は音楽は聴く専門だけど、ちょっと吹奏楽を聞いてみたくなった。サントラはぜひレンタルしたい。
 
 
 
 
 
 
 
 

私の好きなもの、やりたいことは

やっぱり主人公である黄前ちゃんが中学校の時にはすごくクールな感じで、目の前のことに本気になれない感じが本当に現代の子みたいだなーと思った。中学の何かしらの後悔を胸に変わりたいと思って周りの人たちと違う高校へ行く。吹奏楽もやる気はなかったけど、サファイアちゃんや葉月に誘われて吹奏楽部に入る。
 
 
 
そして楽器もユーフォニアムじゃないのをやろうと思ったけど、結局ユーフォニアムを選ぶ。先生に全国を目指したいかどうか聞かれても、迷ってしまい決められない。結局自分が何がしたいかわかってないし、特にどうしたいかも考えていない。現代にありがちな高校生だった。だけど麗奈の「特別になりたい」姿、夏紀先輩が頑張っている姿、滝先生に田中さんだけと言われて、「もっとうまくなりたい」と思うようになる。
 
 
 
 
周りのすごい人たちを見てこんなんじゃダメだって思うのはよくある。自分の成長のためには、自分だけじゃなくて周りの影響も大切。あいつがすごい、自分もそうなりたい。自分だけでは及ばない世界を他人に見せてもらって、自分もその段階に至りたいと思うっていうのはすごい重要なこと。同じようなことを書いちゃったけど、これってかなりほんと。結局自分だけだと強くなれない。だからある意味普通の黄前ちゃんと目標を定めてしっかり突き進む麗奈はすごいいい構造になっていた。
 
 
 
 
黄前ちゃんは当然だけど、個人的には夏紀先輩にしっくりきた。今まで無気力だけど、ちょっと頑張ってみたくなってやったけど、成功はしなかった。けど、次につながっている。次に頑張ろうっていう動機が生まれるところには、結構しんみりきた。だから9話と10話は思い入れがありますね。頑張っても報われないとか頑張った人にしかわからないけど。
 
 
 
確かにNHKで放送されるべきものだと思います。
 
 
 
頑張っても報われるわけじゃないとか、自分の好きなものとか、これを見て改めて考えてしまった。
 
 
 
悔しくって死にそう
 
 
 
このセリフが最高。一度、実際に言ってみたい。
 
 
 
 
 
 

自分で決められない人たち

響けユーフォ二アムって、年功序列の会社にカリスマ社長がやってきて、そこの文化をぶち壊す。みたいな印象があった。
 
 
 
部活の雰囲気も、特に具体的な目標があるわけではないけど、一応部活やってます。みたいな雰囲気が漂っている。特に高い目標を達成したいわけじゃないので、辛い練習もしたくない。だから意識高い人が辞めていく。うーん。学校でも、会社でもここら辺はどこも変わらないってことですね。
 
 
 
僕の入っていた部活がちょうどこんな感じだったので、すごい雰囲気はわかった。滝先生みたいなベテランカリスマ講師は来なかったけど。部員の方も、かくいう僕がなんとなく部活に入っていたタイプなので気持ちはウルトラわかる。なんとなく入ってしまったのに、その環境がガチになったら反発が出る。けど先生はちゃんと選択肢を与えていて、その自分の目標すらも周りの意見に従ってしまっている。一応「自分」で決めたことになったのに反発が出るのは、本当に自分で決めたわけじゃないから。
 
 
 
 
なんとなく決めた目標でも、先生がキチンと道を示して、一歩ずつ成長している感じがよかった。反発があっても部員がついてきているのは、言われたことをやるのは生徒たちが上手だからじゃないのかな。黄前さんも4話あたりで言ってたけど、努力が報われるってわかれば言うことに従う、餌もらって喜ぶペットと同じってその通りだなーと思う。
 
 
 
ここだけ聞くと、バカにしてる見たいだけど、やればできるって言うことは大事なこと。僕もブログは自分のために書いているけど、アクセスがあるとやっぱりそれなりに嬉しい。なので言われたことをやってできるようになって、その成長を実感できることはバカにはできない。なんとなくの目標であっても、それをやってるってことは、自分の中でちょっとでもやりたいと思っていたからだと思うから、いいと思います。言われたことをやっていたとしても、最終的に自分がこうしたいってことを見出せればいい。
 
 
 
 
それでも言ったことすらやらない人もいる。けどそういう人は「そこまで」のレベルを求めてないから。別にそれも悪いってわけじゃなくて、ただの見解の相違。考え方が違うから。7話で「今の部活についていけない」人の例が葵先輩だった。
 
 
 
 
12話でちゃんと「後悔はない」って言ってくれたのは、部活をやめること自体は間違っていないと言っているようでした。やりたくなければやめればいいと思います。ダラダラやっても周りに迷惑だし、本気の人の邪魔。ってこれはユーフォニアムのもともとの部活そのものですね。
 
 
 
 
 
 
 
 

先生の指導方法について

塾の先生やったから、指導方法とかに注目してしまう。ぼくもこんな先生と出会いたかったなぁ。昔のやる気のない自分をボコボコにしてほしい。結局高校を卒業して、自分が世間にボコボコにされてから、みんなに流されていたらダメなんだと気づいた。
 
 
 
ちゃんと自分の方針を伝えて、みんなに選択させているのがいいです。とりあえず全国!ってわけじゃなくて、自分なりの目標を持てって言っている。それでちゃんと全国目指すための手段を提供している。13話で改めてどうしたいかをみんなに問いかけるシーンと対比になっていたのがよかった。
 
 
 
何かを教える時には、相手に地獄をみせて自分は笑って帰宅するくらいの気力が必要。それを実践しているところがいいです。「え? 君たちがやるって言ったんでしょ?」ってところが好きです。相手が流されて選択したことをわかってる上でそういう行動とっているところがシビれました。さすがイケメン。そしてメンタルもイケメンだった。
 
 
 
先生の過去はそこまで明かされてなかったので、それは2期になるのかな。
 
 
 
 
 
 

最後に

僕の感想ではもの足らない人は、ぜひペトロニウスさんのブログを読んで見てください。
 
 
 
視聴途中にメモったものです。6話までの僕の気持ちが気になる人はどうぞ。
 
黄前ちゃんはポニーテールの方が萌えた。13話で再登場した時には少し嬉しくなった。けど夏紀先輩とモロ被っているので2期には戻ってそう。
 
 
 
サファイアって名前もネタになっているけど、10年後はネタじゃ無くなるよね。これ。今はキラキラネームが日本の少数派だからギャグで済む。けどそのうちその人たちが成長したらきっとBPOにクレーム入ってくると思うな。
 
 
 
2期も見たいけど、動画配信をしているサイトが少ない。僕はAmazondアニメストアに課金しているんですけど、どちらも配信していない。久しぶりのツタヤの登場かもしれない。
 
 
それではー