物語の思考法

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ガールズ&パンツァー (2012) 感想 「圧倒的な戦車の迫力と西住殿の戦略が何度見てもおもしろい」

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評価:★★★★★(星5つ以上 傑作)

 

2012年に放送され、圧倒的な戦車シーンと数度に渡る総集編でオタク業界を騒がせた(らしい)傑作の女の子×戦車アニメ。

 


僕はリアルタイムで視聴はしてなかったのですが、2015年に映画化されるということで、その時期に一度視聴。映画を見て、その後に2度目を視聴。今回はPrimeビデオに追加されたということで3度目の視聴。

 

 

こう何度見てもおもしろい作品はなかなかない。戦車の戦闘の迫力、西住殿の成長、そして4DXの迫力。戦車という題材。美少女ものというジャンルで避けるのは非常に勿体無い作品となっている。

 

 

 

戦車と戦略がおもしろい

戦車どうしの戦闘シーンの迫力はものすごい。もちろんあんなに動くはずないのだけど、見ていて気持ちいですねぇ。ずっと配信していてくれないかな。定期的にあの動きを見たくなる。おそらくガルパンにハマるきっかけは戦車だった。この戦車の動きがガンダムでいうモビルスーツに当たる。視覚的な満足度があるからこそ、キャラクターの成長とかにも目を向けられた。

 

 

 

キャラクターとしては西住殿が戦車道の家元で強豪校の副リーダーという風に、一見するとチートに思える。だけど、決してオレツエー状態にはなっていない。戦車というチーム戦である以上、一人が強くても勝てない。戦車道を始めたばっかりの弱小校で、売れ残ったボロボロの戦車だけでいかに相手に勝つか、というのが西住殿に求められていた。常にギリギリの戦いを強いられて状況で、今までの自分の経験から相手の戦略を予想して、相手が考えつかない戦い方を通して、前に進んで行く様子が良かった。自分だけ強い状況で、はたしてどうするかというのがとても緊張感があった。

 

 

 

それに最終的に戦車を動かすのは西住殿ではないので、西住殿が一人で勝利しているという雰囲気は一切なかった。チームの勝利というのが常に全面に押されていたし、西住殿一人では決して勝てていない。

 

 

 

途中で大洗を舐めている学校が多すぎじゃないか? と思った。だけどよーく見れば完全に相手を舐め腐っていたのはプラウダ高校くらいだった。聖グロリアーナやアンツィオ、黒森峰と正々堂々と戦った方が多い。

 

 

 

ギリギリの戦いといえば、「鉄血のオルフェンズ」を思い出す。少ない装備で以下に乗り切るかというスタンスは似ている。詳しい説明は避けるけど、最後の1クールは鉄華団なりの道を見つけて欲しかったなぁ。終わり方の爽快さではガルパンが勝る。

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キャラクターごとの成長も端的にスッキリとして感動的

一番は西住殿の成長が素晴らしい。黒森峰から大洗に転校してきたときは戦車道から逃げてきたという状況だった。そこから仲間のために戦車道を始める。大洗女子学園の人の既存の戦車道にとらわれない考え方や仲間との交流を経て、やがて黒森峰で戦車道をやっていた時とは違う楽しさを見つけるようになる。最後には自分なりの戦車道をやっていく理由が見つかったのは感動。戦車道に否定的だった1話の様子と比較すると、西住殿の前向きな様子は本当に尊い

 

 

 

個人的には10話のかつて自分が助けた人たちにお礼を言われたシーンが好き。戦車道を中断するきっかけとなった事件の当事者に「あなたは間違ってない」というのが認められたこと、加えてそれを見守る秋山殿の姿がいい雰囲気を出していた。

 

 

 

もちろん西住殿だけじゃなく、華さんや麻子の背景もサクッとながら描かれていたのでそれぞれが戦う理由がはっきり見えていたのも良かったのかもしれない。

 

 

 


ガルパンのパクリと言われた「ハイスクール・フリート」ではキャラクターごとの目的が見えなかったことや、チーム戦というより、戦艦vs戦艦という1対1の戦いになってしまっていたことが戦略性を薄くなって面白くなかったのかなぁと。キャラクターが多い、全て女の子、戦車じゃなくて戦艦、ここまで状況がそっくりなのにこれだけ感動の差があるのはなんでだろう。まぁさほど記憶に残ってないのでこれ以上の感想は控えます(笑)

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VR化したら面白そう

個人的にはVR向きな気がするんだけどなぁ。アニメのシーンでなんども戦車視点の映像が入るのでそれを見てVRに向いてるんじゃないかと思った。

 

 

 

イメージ的には1話の冒頭シーンとか。

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戦車に乗りながら、隣を見たら他の戦車がいて、戦車の中を見たら沙織さんや秋山殿の姿が見える…とかだったら面白そうだけどな。加えて視点はVRそのものなので、実際に戦車を動かしている感覚も得られる。実際の現実で戦車を動かすのは無理なので、「仮想現実」の趣旨にもぴったりじゃないかな。

 

 

こんな感じがやりたい。

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それに劇場版の4DXはガルパンにものすごく合っていた。なので新宿とかのVRセンターに4DXの椅子をつけてVRを実装したら面白そう。ボトムズがVR化されるくらいだから、ガルパンも作ってくれるといいな。

 

 

 

 

最後に

ガルパンの映画がとうとう来月公開される。2016年に発表された時は

 

一年後かよっっっっっ!!

 

と思ったけど、いざ月日が立ってみると早いもの。通常公開のあとに4DXもあるようなので、おそらく2回はみることになりそうです。ガルパンの4DXはとんでもない臨場感なので、前回の劇場版で映像だけで済ましてしまった人は絶対体験しておくべき。それくらいおすすめ。

 

ガールズ&パンツァー 劇場版

 


公開までの間に劇場版を見ておく予定。Primeビデオで配信されているのでPrime会員の人は見ておくといいかも。

 


それではー