物語の思考法

~2次元と3次元をつなぎたい~

ノーゲーム・ノーライフ(2014) 感想 「ライアーゲームよりルールの縛りが弱い、チート前提のファンタジー戦略バトル」

ノーゲーム・ノーライフ1ゲーマー兄妹がファンタジー世界を征服するそうです (MF文庫J)

評価:★★★★☆(星4つ)
 

 

 
原作未読・アニメ12話視聴済み。
2017年4月~2017年6月まで全12話で再放送をやっていたので、12話終わったところで一気に視聴した。
 
一気に見ると爽快感が違いますね。放送を待たされないから興奮をそのままに次の話を観れるし、何より伏線や考察が途切れないから感想も書きやすい。新作アニメも1月あたり4話ずつとかにしてくれないかなー。無理だろうけど。
 

 

 

良かったところ

いくつかあげていきます。今回は5つ

 

ライアーゲームよりルールの縛りが弱い、チート前提のファンタジー戦略バトル

勝負を根性勝負で決めずにそれなりにちゃんと理由をつけているところがいい。あからさまなオレツエー推しに感じなかった理由もこれ。要するに主人公に知識がたくさんあるからか。それでも結構チートだけどね。特に妹。
 
このお話は空が自分の知識と経験と妹を使ってどうゲームを勝ち抜くかっていうのが面白いところ。それで対戦相手も主人公と同じくらいチートなので主人公だけがオレツエー状態ではないという理由もある。それにいかにゲームでズルをするかが鍵になっている。ルールに乗っていないことをいかにやっていくかが面白い。
 
ライアーゲームほどルールは厳格ではないため、どうルールの穴を突くかがゲーム攻略のポイントになっている。相手もズルをしてくるのでそれも予想しなければならない。ライアーゲームよりルールの縛りが弱いなんでもありのファンタジー戦略バトルといったところだった。
 

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ゲームの勝敗は始まる前には終わっている

これがしっくりきた。ハトがいつ飛ぶかの勝負のくだりがかっこよかった。現実は知識がある人が圧倒的に有利にできているため、何かをしようと思ったらそれなりの準備をする必要があるということを言っている。今回のゲームはチェスやしりとりやFPSとか何回か行われたけど、大抵は主人公の戦略は決まっていて、あとはそれをどう駆使していくかが重要になっていた。
 
行き当たりバッタリの要素が大きかった勝負はチェスの時くらいだった。まあそれも200以上のゲームをやった経験から似たような知識と経験を引っ張り出して回答している。人間は結局はその勝負の時点まででどれだけの経験を積み、その場でいかに使いこなせるかによるのだなーって感じた。
 
最近お金持ちになりてくてお金持ちになる方法の本読んでいるのですが、そこによく書かれているのが、実践することが大切なんだということだった。あれをしろ、これをしろと言ってもやらない人が大半。実践経験を伴って初めて本の内容が身につく。そこから考えると空はたくさんの知識を得て、ゲームという場で何回もいろんなゲームを通してアウトプットを繰り返していたからこそ、異世界に言ってもその知識をフル活用できたのだと思う。勉強、そして実践も大事ですね。
 
 
受験勉強なんてまさにそれで、受験本番までに知識がついてないと勝負にならないし、実際の本番で全く同じ問題がでるわけではないので、知識を使いこなす力が必要になってくる。知識があるからって使いこなせるとは限らない。僕も勉強を教えていて、一発で身についた人は見たことない。時間を空けて3回以上は出会わないと覚えない。それに相手=大学のレベルを情報として集める必要がある。
 
どうも最近の中学生とか高校生はこの過程ができていない。僕自身もできていなかったので気持ちはわかる。自分で知識を集めることなんてしたことないし、やることも学校の言われたままにやることしかしてないから自分で何かを身につけるという過程をしたことない人が多い。
 
自分で目標を立てて、必要な知識と情報を集めて、実践していく経験が大切ってことですね。
 

 

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オレツエー系だが、そうには見えない理由

二人で1つという部分が大きかった。1人だけで頑張るのではなく、常に二人で協力して行動している。これが他のオレツエーとは違う部分。人間って基本的に1人だけでなんとかできることって少ない。自分以外の考えを取り入れるためにも誰か相談できる相手というのは大切。そういう意味でも、空と白の関係はライバルであり、一番信頼できる相棒でもある。互いに尊重しあって高めあえる相手っていうのは、本当に素晴らしい…。
 
まあ…それでもちょっと天才すぎるかなーとは思ったけど、そこはフィクションってことで。
 
それに天才の能力を駆使して、格下の相手をボコボコにするとかはあまりしいなかったからあまり臭く映らなかった。ステフはギャグ要員だから例外。常に相手は自分と同列かそれ以上の強者。そこで勝つために自分の経験と知識を使い、足りない情報は積極的に集めて、しっかり情報が整えた上で全力で勝負に望んでる。けど、負けた時のことくらいは考えている描写があると良かった。あの世界の人類自体にもうあとがないから常に全力なんだろうけど、あれだけ頭がいいのだから負けた時の対策くらい何かあると良かった。
 
 
 

演出が綺麗

これ結構予算かけていますよねー。バリバリ動いていて後半作画が崩壊していないか心配だったけど杞憂だった。声優も豪華ですし、しっかりDVDの売り上げもあげて本もバカ売れしていた。アニメの予算を準備した人を尊敬したい。
 
8話のエンディングとかもよかったです。演出的にはシュタゲの22話みたいでした。アニメを一気に見ているとエンディングって毎回同じだから飛ばしちゃうことも多々ある。けど、こういう工夫をしてくれるとEDも毎回見てしまう。こういう工夫から製作陣の本気が感じられた。
 
 
 

コメディが秀逸

パロディがそれなりに出てきてニヤッとしてしまった。Fateとかシュタゲとかエヴァとか主要なものからAKIBA'S TRIPとか地味なものまで登場していた。パロディってわからないと冷めるだけなので、制作もよく攻めたなって思う。
 
女の子キャラとの会話も楽しかったですけど、声優の松岡さんの声の演技の凄さに驚きました。Reゼロのペテルギウスの時もびっくりしましたけど、やっぱりたくさんのアニメに出ているだけあって演技力がすごいですね。
 
 
 
 
 
 

悪かったところ

いくつか引っかかったところをあげます。
 
 

カタカナ語が多い

カタカナ語が多いです。種族の名前とかさっぱりでした
Pixivの解説一回見ました。見ておかないと一部で思考が停止します。

dic.pixiv.net

 

 

 

 ゲームの解説に頭が追いつかない

ライアーゲームの時にも思ったけど、ゲームの解説で一回止めないといけないですね。理解が追いつかない。元が小説だから、小説だったら自分の好きなタイミングで読み進められるけど、アニメだと自分のタイミングで進めるとかは普通無理。僕は録画だったので一時停止したけど。
 
 
 

 負けた時のことは考えないの?

さっきも書いたけどあれだけ頭がいいのだから、負けた時の対策も何かしらあると良かった。常に最終決戦で臨むのもいいけど、ちょっとした対策とか配慮とかがあって欲しかった。
 
 
 

最後に

 
 
映画見ます!
原作でいうと6巻で、1巻より前の話ということだからバトル中心になるのかな?どっちにしろ楽しみです。
 
それではー