花咲くいろは 1~13話 (2011) 感想 「今、目の前のことにどう向き合っていきますか」
評価:★★★★☆(星4つ)
いいですねー。SHIROBAKOとはまた違った面白さがありますね。SHIROBAKOはアニメの作業の流れがわかるってことや宮森さんがアニメ業界で何をやっていきたいか、何ができるかを色々な分野のプロの考えや仕事を通して夢を見つめていくってところが良かったです。
けれども花咲くいろははお仕事ものっていうのは共通している。主人公はまだ学生。けれども若いなりに将来どうしたいかって部分ではなく、自分なりに仕事や恋や人間関係といった目の前のことにどう向き合っていくかってところがこの作品のいいところでした。
怒涛の展開はないが、和やかな雰囲気で進むお話
話の中心は緒花が喜翠荘にきてお仕事をする。そのお仕事を通して緒花がどう成長していくかがポイントになっている。メインキャラクターは民子と菜子なのかな?エンディングでは巴さんと結名さんもメインキャラクターぽいけどそこまで活躍してないしね…。
話の中心は基本的に緒花が中心になっているのが良かった。あくまで民子や菜子、あと徹さんとかが緒花のメインプロットの脇でサブプロットとしてゆっくりストーリーが展開されている様子がわかりやすくて良かったです。
最新作のサクラクエストでは5人のメインキャラクターに超わかりやすい感じで焦点を当てようとしていた。その結果としてお話全体の印象が薄くなってしまっていた。SHIROBAKOも5人に焦点を当てていたけど、あくまで中心は宮森さんであり、アニメの完成ということにあった。
花咲くいろははお話として緒花の成長を見守りやすくて良かったです。
その緒花も基本的に前向きな性格だけど、新しい場所に来て不安もあるけど、周りに助けられながら自分が正しいと思ったことを追求している姿が良かったです。悔しいから始まった思いも、自分なりに仕事に打ち込んでいるうちに、喜翠荘での仕事が好きになった。だから自分も喜翠荘のために何かをしたい。
僕もそう思えるようになりたいです。
緒花を中心として他の人との繋がりがしっかり描かれているのもいいですね。オレツエー系のアニメだとどうしても主人公が世界の中心になって独りよがりの論理で動いているのも多いので、こういう丁寧に描かれているものを見ると穏やかな気持ちになれます。緒花の行動も破天荒な親の影響を受けているんだなーと感じたりしてます。
作画もとっても可愛いかったですしね。泣きそうになっている顔や落ち込んでいる時の顔とかとっても綺麗に描写されていました。
サブプロット的には徹さんが緒花に気があるのが、今後の展開が楽しみです。まあすぐにこの文章書いたらアマゾンで続き見ますけど。自分がいなくなった時に自分を引き止めてくれたってことがきっかけで好きになったってことですよね。徹さん関連で民子がどう出るのか、必ず何かしらの展開はあるはず。楽しみです。
あとはの喜翠荘の経営ですね。潰れないために何かしらの方法をうってくると思うのでそこを楽しみにしたいです。旅館の危機に従業員たちがどう動くのか、そこで緒花がどう動き、どう成長していくのか、そこを注目していきたいです。
ホビロンは若干どころじゃないくらい冷めました。
なんだよホビロンって
次回作の万策尽きたはかなり浸透した印象があるけど、花咲くいろはの時から印象的な言葉を作ろうと努力してたんですね。
有名声優の初期の姿
松岡さんや茅野さんや金元さん、今では超有名どころの声優の新人時代をみて6年という月日の重さを感じた。
6年あればこれだけ人って変われるんだなーと、物語ではないところにけっこう感動しました。
今では超有名な声優も、こういうセリフが一言しかないようなちょい役から始まっているんですね。その後すぐに松岡さんならソードアートオンラインのキリト、茅野さんならあの花のめんまなどで活躍して今に至る…って考えるととても感慨深いです。
もちろん2011年と2017年を比較して、表に現れずに消えている声優もたくさんいるはずですけどね。
時代による表現の差、感じ方の差
2017年現在だとガンダムダブルオーが10周年ですね。
まだまだ全然古いって感じないです。当時からダブルオーは作画が半端なかったですけど、今見ても半端ない。
けれどこれはガンダムが完全にフィクションを題材にしているからそう感じないって理由がある。
あくまでその時代=2011年にあった表現をしているなーって感じでした。2017年から見るとガラケーなんて絶滅危惧種で日常でも見る機会が少ない。その当時だからこそ何も違和感を感じずに見れた作品だったと思います。
この間「月がきれい」の感想でも書いたのでそれを引用します。
10年後にLINEがあるかどうかは微妙なので、今の現代人のような感覚でこのアニメを見ることはできないんじゃないのかな。最近シュタインズゲートとか見るんだけど、オカリンが持っている電話はガラケーなんですよね。それでちょっとあれ?って思うことがある。当時見たときはないも感じなかったけど、少し変な感じがするんですよね。きっと10年後の人たちは「LINE」っていうツールを見て同じような違和感を感じるはず。なんだこの古典的な通信方法は!みたいな感じで。今の自分たちが昔の映画でラジオとかレコードとかカセットテープに想いを馳せている人たちを見て違和感を感じるように、LINEを見ていろいろモヤモヤしている水野さんや安曇くんを見て「あれっ?」って思う人が必ずいるにちがいない。
花咲くいろはでも同じことが言えます。まあケータイ電話を使わない日常っていうのは不自然なので、表現上どうしようもないですけどね。
トータルイクリプスってアニメでは、大量の難民に関する問題が取り上げられてます。放送当時の2012年では全く移民問題に関しては世界でそれほど問題になっていなかった。そのためなのかトータルイクリプスもつまらないって言われていました。
けれども2016年にニコ生で再放送がされて時、結構好評だったのかなーって印象がありました。2016年では主に欧州(特にドイツ)で難民問題がちょうど発生していたので、視聴者も感情移入しやすかったんじゃないかな。
つまり言いたいのが、同じアニメの作品でも時代背景によって感じ方の差が生まれるんだなってことでした。その時しか楽しめない、感じられない作品もあるってことです。
最後に
とにかくこのあとすぐに14話からの2クール目に入ります。
13話くらいで感想をまとめておかないと、前半部分がよくわからなくなっちゃうんですよね。
逆にここでまとめておけば自分の興味だったり、この時点と最終話視聴後の差がわかって色々楽しいです。
14~26話も感想を書こうと思います。
それではー
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