猫物語(黒) (2012) 感想 「ストレスは適度に解消をしましょうね。」
評価:★★★★☆(星4つ)
相変わらずの面白さでした。偽物語の幸せな家族から一転して羽川さんの歪んだ家族、そして阿良々木くんが恋とその決着が綺麗に一本にまとまってました。前に出たネタ的なセリフが最後に引用したりしているのがかっこいいですね。
2回目ですけど、やっぱり面白かったです。
家族の問題・ストレスの解消
羽川さんの家庭は歪んでますねー。なんで歪んだかって理由があまり明らかではないですけど、部屋がないとか異常すぎる。それに嫌いな相手ってとことん嫌ったあとに無関心になりますからね。関係ない相手に色々言われたらそりゃぶん殴りたくなりますよ。
そんな家庭に15年も暮らせば、1回くらい暴れても当然かなって思ってしまう。家に帰らないわけにはいかないんだから、1年中嫌なことが付きまとっている。それにストレス暴発の原因の猫はきっかけに過ぎなかった。羽川さんは猫を理由にして、猫のせいにして暴れまくってますからね。猫がいなくても違う形で爆発していたんじゃないかと思います。
ストレスは適度に解消した方がいいですね。1人でストレス溜めてもっていいことない。爆発する前に適度に吐き出すことが大事ってことです。ボヤの時点で報告しないとダメですよね。今回の羽川さんは山火事になってから対処している感じ。
弱音を言える強さってやつが重要。
「協力」はみんなで力を合わせることじゃない
2話中盤
ここから先、君ができることは何もない。君は委員長ちゃんのために何もできない。したくてもできない。気持ちの問題じゃない。技術の、実力の問題だ。しいて言うなら、この僕の邪魔をしないことが君の大切な仕事なのさ。
就活をしていた時に、サイバーステップという会社の説明会に行った。
トレトレバ〜♪ (cv.梶裕貴)
これの会社です。
僕は選考を受けなかったけど、説明会がいろいろと普通の説明会とは毛の色が違っていた。説明会だけでも行く価値があるものでしたね…それだけいろいろな影響を受けられました。
いくつか例をあげれば、質問を受けたら、質問の仕方自体にアドバイスをしたり、仕事はきついから、すぐに辞められたら困るのでなんとなくで応募してくるなと言ったり、去年の応募人数や採用人数ぶっちゃけたりしていた。さらに就活した人ならわかると思うんですけど、その日の説明会終了時間が1時間ずれた。もちろん開始時間は同じです。
その中でも一番印象に残ったことが協力の定義ってやつでした。
協力は学生のイメージだと
- 1人でできないことをみんなでやる。
- 1人1人の力がないから力を合わせて何かを成し遂げること。
みたいなイメージがある。
けど本当の協力とは、
力がない人間は協力してはいけない
多分技術的な仕事に関わっている人ならこの意味が実感しやすいんじゃないかな。僕もハッカソンに出た時にこれを実感しました。
ハッカソンは少人数編成で規定時間内にプログラムを作る大会のことです。僕はあるハッカソンに僕を含めて5人で出場したんですけど、見事に役立たずになりました。プログラムを作るのに貢献するほどの技術がなかったので、終始他の人の活動を見守ることしかできませんでした。実力者の本気を見れたって部分ではいい経験でしたけどね。
正直、力がない人がいくら集まっても邪魔なだけなんですよね。協力したいのなら協力する相手についていけるだけの力をつけることが必要。いや、必要じゃなくて必須。じゃないと逆に作業が遅れるだけじゃすまなくなる。
だから阿良々木くんの3~4話でやったことは正しくない。専門家に協力するなと言われて動いちゃうのはダメ。それで阿良々木くんが死んじゃったらどうするのよ…。とかいいつつも、あそこで動かないと主人公と言えないけどね。なのでストーリー的には大正解。なので僕も別に辻褄が合わないとか言いたいわけじゃないです。
そのあとに阿良々木くんが忍野さんのところに行って「待っていたよ」と言われている。なので忍野さんが阿良々木くんが絶対動くとわかっていたのかも。もしくは猫とバトっている最中に阿良々木くんのことを聞いたのでしょうね。原作はどうなんだろう。昔に読んだけど、昔すぎて忘れた。
阿良々木くんの初恋の物語
羽川さんが好きかどうかってとこから始まった。最終的に好きだけど、それ以上に羽川のために何かをしてあげたいっていう結論に至る。
理由は傷物語でお世話になったから。一番苦しい時に助けてもらったから。好きって気持ちより恩義の方が勝ったのかなって思います。猫物語で羽川さんへの思いを断ち切っているからこそ戦場ヶ原さんを受け入れた過程が理解できる。
最後に
今回の話がないと、傷物語での羽川さんの行動の理由がつかない。
というか2016年まで傷物語をやらずによくこれだけ続けられましたよね。阿良々木くんの原点がわからなくても、時系列道理じゃなくても面白く見せるシャフトの人たちはすごいと思います。
最後の化物語への繋げ方がうまいですね。「僕は階段を登る」って言葉だけで全てが始まる感じがいい。言葉のセンスが最高。
Amazonビデオの配信開始が
なので
一ヶ月以内には配信される…といいですね!
Amazonに期待して2ndシーズンの配信を待ちましょう。
終物語・後編は8/12 8/13 です。
楽しみですね。
それではー