入社3年目までに勝負がつく77の法則 (1998) 感想 「目的を持って行動し、仕事を自分の成長につなげる」
評価:★★★★☆(星4つ)
僕はまだ学生なので、「社会人の仕事がどれほどのものなのか」といった点はさっぱりです。でもまあ仕事ってこんな風かなって考えたことはあります。
僕は現在、大手の個別指導塾じゃなくて知り合いが立ち上げた本当に小さな塾でバイトしています。そこはすごい小さな塾だったので、僕の失敗が会社の信用に直接響く。なのでけっこう責任感を持って取り組んでいます。いや、むしろ持たざるおえない状況・・といった方が正しいか。会社が小さいから全体が見えるし、知り合いの顔に泥を塗りたくはない。
なのでそこの経験に照らし合わせると、「確かになー」って部分が多かった。だから会社に入ったらこの本に書いてあることはある意味正しいのかもしれない。
タイトルの通り77個あるので、僕が印象に残ったもとかについてコメントを残しておきます。ついでに疑問に思った要素ものせておきます。
給料ではなく自分の成長につながるように仕事をする。
結局この本で言いたいことはこれなのかな。どうしても僕の塾の社長やその知り合いの話や堀江さんの本とかを読むと、会社に対してあまりいいイメージを持てなくなる。
99%の会社はいらない
しかし、世の中には忙しくて不幸だと感じている人が少なくない。それは「他人の時間」に縛られてしまうからだ。なぜ、そのような事態になってしまうのか?それはただ単純にカタチに縛られてしまうからだろう。そうやって生きて行くことが正しいと思っているからだろう。世の中の大多数の人々が所属している「会社」という仕組みでは「他人の時間」に縛られることが多い。やりたくもない仕事をさせられ、ただただ給料をもらうため、生活するためだけに仕事をこなす。それでは「楽しい忙しさ」を手にいれることは難しい。
ユダヤ人大富豪の教え
会社員や公務員は説明する必要はないだろう。彼らは、自分の労働力を提供することで給料をもらう。彼らの中で優秀な連中の考えは、会社や役所に認められてもらう能力を身につけることだ。彼らの中で怠け者は、いかにうまくズルをして、それを見咎められないかに全力を尽くす。領収書をごまかしたり、勤務時間なのにサボったりするのだ。いずれにしても、あまり給料は変わらない。それは、彼らの給料の計算方式が社会主義に基づいているからだ。いくら個人が稼いでも、組織の構成員のなかでできるだけ均等に配分することを前提として動いているからなんだ。そう言う点では公務員は共産主義に近い。どれだけ頑張っても、能力で評価されることはない。(中略)君が金持ちになりたいなら、会社員でいるという期間はできるだけ短いほうがいい。自分の学びたいスキルを学ぶ学校ぐらいの気持ちで行ったらいいだろう。それぐらい軽い気持ちで行かないと、君は、現代企業社会の洗脳の犠牲者になってしまう。会社の外に出て失敗した人のホラーストーリーをたくさん聞かされて、君も余計なことは考えない方がいいとささやくのだ。会社に長くいると君は人生を生き抜いて行くパワーを知らない間に抜かれてしまうだろう。だから、一時的に会社に属することはあっても、魂までも預けないことだ。
仕事をただこなすだけの作業に意味はない。だから
- 「1人の時間を持つ」
- 「目的は、上司が与えてくれるものではない。自分で面白い目的を見つける。」
- 「どうせなら大きいジグソーパズルのような人生を作ろう」
で、自分で勉強したり、キチンと自分の中で目的意識を持つ大切さが挙げられていた。
- 「お金をもうけるのではなくて、儲け方を学ぶ」
- 「報告書は上司のためではなく、自分のために書く」
などなどで仕事を通して技術を学んだり、常に自分の成長につなげて行くことが挙げられていた。
つまり、自分の目標をはっきりさせて、その上でどんなことをするにもその仕事を通して自分の何が成長できるかを考えて行動しろってこと。
いろいろ細かいことが挙げられているけど、共通している部分はここになる。
リストラで突然クビ切りにあったときに、初めて自分の力がこんなになかったのか、自分の市場価値がこんなにもなかったのかと思い知るのです。
こんなことにならないためにも、常に成長できるチャンスは逃さずに自分をレベルアップさせる必要がある。そのために1つ1つの仕事に対してもしっかり取り組もうってことですね。
この本に書いてあるコツはそこまで難しいことじゃない。だから期間をあけて1つづつやってみるのが大事ですね。僕も就職したらとは言わずに、今からちょっとずつ実践してみます。
自分を成長させるための人付き合いの方法
今は叱ってくれる上司が非常に少ない。叱るというのは、上司にとってはすごくエネルギーの要ることです。やはり部下に嫌われたくないし、部下を育てる責任は、基本的に上司にはありません。(中略)だから、君の叱られる機会はひょっとしたら非常に少ないかもしれません。非常に稀な不幸中の幸いとして、叱られる機会があったときには、「ありがとうございます」という視線を持つことです。(中略)厳しいことを言われるほど「あ、いいこと言ってくれたな。部下に嫌われるかもしれないリスクをしょって、わざわざ叱ってくれているんだな」と感謝することです。
僕も塾ではしょっちゅう怒られる。連絡は確実にしろ。何かする時には理由を明確にしろ。次の人が関わる作業はさっさと取りかかれ・・・などなどキリがないっす。
最初の頃は怒られたことに対してしょんぼりしちゃいました。そのせいで言われたことを受け入れている余裕がなかった。でも言われたことは正論以外のなんでもなかったので、そのうち受け入れられるようになりました。
叱られるとインパクトが大きいのですぐに行動に反映できます。けど、受け入れる方の準備も整ってないと効果は0どころかむしろマイナスになってしまう。僕も最初はマイナスでしたしね。なので怒られる側の姿勢っていうことが大事。
自分一人で成長することってまず無理だから、客観的に意見を言ってくれる人ってすごくありがたいですよね。だからこそ、「厳しいことを言ってくれる人をそばにおく」「社内と社外に師匠をもつ」とかがあるんじゃないかと思います。自分にないもの、見えないものを他の人から得ることが大切になる。
ただし、
- トンチンカンことを言う人かどうか
- 話している内容が論理的・状況的に正しいのか
- 感情的に話さない人かどうか
- などなど…
ということを確認することは必須でしょうね。
最後に
この本は77個のコツがあるので、1つづつ実践して行くとけっこう時間がかかりそうです。
本体が500円なので1つのコツが約6.5円って考えると、コスパは最強ですね。
それにしてもこの人本を書きすぎなんじゃないか・・・・
「月刊 中谷彰宏」という謎の本を除いても2016年だけで30冊くらい書いてる。文庫本版も計算に入っているけど、それにしても毎月1冊は出している。
こんなに書いてネタが尽きないな。それに加えて書くスピードも半端ないですね。どうやって書いているんでしょうか。非常に気になる。経験上同じ著者の本って5冊も読めば後は大体同じようなこと書いてあるからなー。内容ってどうなんでしょうね。気が向いたら読んでみますか。
それではー