夢をかなえるゾウ (2007) 感想 「行動こそが最大の成功する方法」
評価:★★★★☆(星4つ)
概要
ジャンル:HowTo、 自己啓発、小説
オススメの人:やりたいことや夢がなんとなくある人
オススメじゃない人:行動したくない人
キーワード:行動、成功、夢
結論
学んだことを実行に移せない人は絶対に成功しない
はじめに
この本を初めて読んだ時、僕は高校生でした。その時は「ふーん」って感じだったけど、いざ5年ほどたって読んでみるとグサグサ刺さってきました。結論にも書いたけど、自分を成長させるためには行動するしかないんですよ。行動しなければ知識は身につかないし、経験から自分を高めることもできないから、結局何も変わらない。そんなことをこの5年で実感したからこそ、この本で言っていることの正しさが実感できました。
この本では「トイレ掃除をする」「募金をする」「人を笑わせる」とかいろいろ書いてあるけど、それは正直おまけです。言いたいことは、とにかく「行動しろ」その一点だけです。
とまあこう書くと固そうなイメージがあるかもしれませんが、本の前半はかなりギャグ要素満載です。面白いなかで大切なことがしっかり盛り込まれています。自己啓発本なんだけど、結構小説によっているので気軽に読めました。
詳しくはポイントでまとめましょうか。
ポイント
この本のポイントを書きます。今回は2つ。
大切なことは「行動」すること
「思考は具現化する」って本を知っていますか。ナポレオン・ヒルという人が、500人の成功者にインタビューをして成功するための方法をまとめた本です。正直これを読めばいいんじゃないのかな。目次を見るだけでも、正直言って本屋でたくさん売っている自己啓発本と内容はほとんど変わらないはず。
夢をかなえるゾウにも書いてあったけど、人が成功する要因なんてとっくにわかっています。それなのになぜ成功しないのか、それは本を読んでも「行動しない」からです。
別にこの本だけじゃなくて、行動することの大切さを訴えているものは多い
堀江隆文「好きなことだけして生きて行く」 pp.8-9
そう、これまで僕は、著者はもちろん、あらゆるメディアを使って行動することの大切さを訴えかけてきた(それが自分が本当にやりたいことなら)。とにかく、うだうだ考えないですぐにやりなさいと。「言い訳」を並べ立てて口を動かしている暇があったら、一歩踏み出しなさいと。しかし、これは僕の感覚だが、それで自分を根本から変え行動に移した人は、1%にも満たないのではないだろうか。もし僕の著書を10万人が真剣によんでくれたとしたら1000人くらいか。いやそう考えると1000人もいない気がするが……。まあ、人数のことはいい。実際、極端に少ないのは確かだと思う。先のように一時的には、意識、気持ち、モチベーションを比較的多くの人が変えてくれる。でも、やらない、続かない、行動で示してくれない。ある人が僕の講演を聞きにきてくれる。自分の貴重な時間を割いて聞きにきてくれて、僕の話に共感してくれて、その場では表情を変え決意を新たにしてくれる。だが、少したつとまた僕の講演を聞きにきている。この間にその人自身何にも変わっていない。こんな人が多いのが本当に寂しい。
染谷昌利「ブログ飯」 p.122
例えば、セミナーなどで講師が話していた内容を実際に行動に移せる人は本当に少数派です。ほとんどの人は「いい話だったなぁ」と思って聞いているだけで、行動には移せません。しかもそれを3ヶ月、1年と続けられている人はさらに少数になっています。
行動力は成功の要素の中でも、いちばんといってもいいほど大切なものだ。有能で経験もあり、知識豊富な人間の多くが成功できない。それは、決断力と行動力がないからだ。彼らの多くは、何をすればいいか、どのようにすればいいか、すべてわかっている。でも、いろんな理由をつけてやらない。行動力は、失敗に直面できる勇気とも言える。
そして最後に筆者から
水野敬也「夢をかなえるゾウ」 p.289
人間の長い歴史において、どう成功すれば人が成功するか、そのことはもう解明されているのです。それでも世の中にはまだ成功法則書が溢れ、それを読んだ人に「成功するのではないか」という期待を与え続けています。しかし、そうした人たちのほとんどが成功していくことはありません。なぜでしょう?それは、何もしないからです。実行に移さないからです。経験に向かわないからです。もしあなたが何かを実行に移すなら、昨日までとは違う何かを今日行うのなら、仮にその方法が間違っていたとしても、それは偉大な一歩です。
この本には成功するためにやったほうがいいことが書いてありますが、正直それらは完全に添え物です。おまけです。まずは何か1つでもいいから行動に移すことが大切。
僕も5年越しでこの教訓が理解できました。大学受験でやりたいことがないけど方向性を決めて、バッチリ大学に落ちた後に気づきました。学校に言われたことをそのままやるのではなく、自分にあった勉強方法を自分で考えることの重要性。学校が自分の将来を選択することに関しては何にも役に立たないこと。自分の将来は自分で決め、自分の好きなことは色々やってみないとわからないことが理解できたと思います。
成功するためには行動しなくてはいけないし、個人的な経験から言えば仮に失敗してもそのうち笑い話になって、そのネタを使って飲み会でヒーローになれます。受験に失敗したことは今ではネタにしかなってないです(笑)
じゃあ何のためにこうどうするの?って部分が次のポイント。
やりたいことをやる
これも別にこの本が特別なことを言っているわけではない。世の中を見ても好きなことを追求して言った結果成功した人がほとんどだろう。分かりやすいところではスポーツ選手。
これに関してはこの動画をみるといいかもしれない
最悪のできごとに見舞われても、信念を失わないこと。自分の仕事を愛してやまなかったからこそ、前進し続けられたのです。皆さんも大好きなことを見つけてください。仕事でも恋愛でも同じです。仕事は人生の一大事です。やりがいを感じることができるただ一つの方法は、すばらしい仕事だと心底思えることをやることです。そして偉大なことをやり抜くただ一つの道は、仕事を愛することでしょう。好きなことがまだ見つからないなら、探し続けてください。決して立ち止まってはいけない。本当にやりたいことが見つかった時には、不思議と自分でもすぐに分かるはずです。すばらしい恋愛と同じように、時間がたつごとによくなっていくものです。だから、探し続けてください。絶対に、立ち尽くしてはいけません。
今の日本の教育制度上、好きなこと、趣味を持つことというのが追求されていない。そのため大学受験や就職活動の時にやりたいことがわからない、見つからないという人が多いのだと思っている。
没頭こそが、好きなことの特性であり、得意分野を作る方法だと僕は思っている。僕はけっこう本を読んだりアニメを見たりしているけど、自分の興味がないものは見ていない。一時期アニメ好きならいろんなものを見るべきだ!とかって勝手に思ってたけど、長続きしなかった。
やっぱり外部からの同期じゃ努力に限界があるなって感じた。自分が心からこうしたいと思えることって結構ものすごいパワーがある。それこそ他人には理解できないようなことが普通にできる。いいアニメや小説にあった時に書く文章は1万字近く書いて、朝の4時とかまでやっている時があるけど、全く辛くないし。
だから好きなことを追求して行くことが、一流になったり、成功したり、お金持ちになる一番の近道なんだと僕は思っている。
まあこれも自分が興味を持ってお金持ちになる方法の本を読んだり、色々実践した結果の結論です。
最後に
大切なことは行動すること。
それだけわかれば実践する内容はわざわざこの本でなくてもいいですね。行動する大切さが解かれているのは本の一番最後の部分で、前半はとてもゆったりとしてギャグがたくさん盛り込まれてとても面白いです。
すごく前半は柔らかい描写で書いてあるのに、その中で真面目な内容があるのでそのギャップがとても良かったです。最後は結構シリアスになっています。
5年ぶりに読んでもとても面白かったです。
それではー